なかは空洞、丈夫でしなやか。
竹は楽器にしないでおくにはもったいない素材だった。

使用している楽器は、ひとつひとつメンバーの手で作られています。
ですから、わたしたちは「楽器」を操る前に、
のこぎりや切出しといった「工具」を操らなければなりません。

ひとつの楽器ができるには、長い時間と手間が必要です。
竹は、山へ分け入り自分たちで切り出します。
その後、油抜き、4~5年の自然乾燥を経て、ようやく竹は楽器の「材料」となるのです。
こうして手間ひまかけて作った楽器でも、
気温や湿度によって、割れたり、音程が狂ったりします。竹は生きているのです。
日々変化する竹との声なき対話。
わたしたちにとって「楽器」を作ることは、演奏と同じくらいに大切な、
竹と寄り添っていくためのプロセスなのです。